【授業】意見文を加除修正する(国語)
川登小学校の児童は、人の前に立って自分の思いや意見を述べることに対し、比較的苦手意識が低いと感じます。低学年であっても、堂々とした態度で話す児童が多いことは川登小学校の素敵な点の一つです。これには、学校行事や学校会(児童会)活動の中で、常に誰かがみんなの前で話す活動があり、小規模校ということもあり、その機会が多いということも影響しているのかもしれません。
しかし、与えられたテーマに対し、ある程度まとまった分量の文章(例えば、「意見文」「感想文」「随筆」など)を書くということに対しては、苦手意識を感じている児童が多いようです。これには、さまざまな原因が想定されますが、その一つとして、自分の述べたことに対し、相手が何を疑問に思うのか、どのように感じるのか、などを想定することが苦手なのではないか、ということが考えられます。自分の述べた言葉を俯瞰的に読みなおす経験がさらに必要なのかもしれません。
上のようなことが課題であるとするならば、話し合いの中で、ある程度まとまった分量の言葉を述べる際、うまくコミュニケーションがとれない事態が発生する恐れもあります。そのための対策をとらなければなりません。
5月20日・21日の両日、5・6年生合同で、「『豊かな海づくり大会』作文コンクール」出品のために書いた意見文について加除修正する授業を行いました。
一人の児童の作品を教材として、その作品を読み、①どのようなことについて疑問に思ったり、もっと詳しく知りたいと思ったか、②その児童の意見はどのようなもので、その点について、どのように書いたら相手に十分に伝わるのか、③文章全体の構成がどのようになっていて、具体的な事例はどのようなことを書けばよいのか、などについて考えました。書いた本人は、当初読み手がどのような点を疑問に思ったり詳しく知りたいと思うかはなかなか思い浮かばなかったようですが、読み手の疑問や知りたい点を聞くことを通し、どのような情報を文章に書き加えていけばよいのか、気づくことが出来たようです。
伝え合う力を高めるためには、話し合うだけでなく、書いた文章を俯瞰的に見直す力が必要で、今後ともこのような機会を持つ必要を感じました。