ゴミを拾う 履き物を揃える
川登小学校には、ゴミ拾いをしながら登校する児童がいます。多い時には、大きなレジ袋にいっぱいのコーヒーのプラスチックカップを拾ってきます。また、当校のトイレのスリッパはいつもきちんと揃えられています。全員がトイレのスリッパを揃える習慣を身に付けているのでしょうし、万が一、そうでない児童がいたとしても、だれかがさりげなく乱れたスリッパを揃えているということなのでしょう。
ゴミ拾いをしている児童の一人に「なぜ、ゴミ拾いを始めたのか?」と尋ねたところ、「自分の歩いている道の汚いのが気になってしまって(始めた)。」という返答でした。誰かに言われたということでなく、自分の抱いた思いを素直に行動に移せるということです。その行動力に感心してしまいました。
メジャーリーガーの大谷翔平選手のゴミを拾う姿が報道され世間の話題になります。自分の義務ではないゴミ拾いを行うことは、大谷選手の素敵な人間性を表す行動の一つでしょう。その行動にも通じる川登小学校の児童の行動に感じ入ってしまいます。
児童から話を聞くと、ゴミは市販されているコーヒーのプラスチックカップだけでなく、空き缶、古新聞や雑誌、段ボールといった紙くず、布切れ、タバコの吸い殻などいろいろなものがあるということです。歩道だけでなく、道路や路側帯にも多くのゴミがあり、汚いのはすぐに分かるが危ないので、歩道上のゴミしか拾わないということでした。
ゴミの一部はどこからか風が運んできたものもあるように思えます。しかし、ゴミの多くはポイ捨てによるものと思われます。国道沿いの歩道にゴミを放置する(おそらくは)大人の姿は、子どもの目にどのように映るのか、ということをつい考えてしまいます。