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8月6日 平和を願う日

8月6日 平和を願う日

 8月6日(日)、「平和を願う日」として、平和集会と平和の特設授業を行いました。

 平和集会では、読み聞かせボランティアの保護者の皆さんが、『ぼくのみたもの 第五福竜丸のおはなし』を全校児童に読んでくださいました。第五福竜丸は、1954年3月1日の南太平洋ビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験が原因で、200㎞離れた水域で作業中のときに放射性物質を含む灰をかぶり、全乗組員が被爆してしまいます。第5福竜丸は悲しいお話ですが、やさしいタッチの絵と平和を願う気持ちがあふれた本でした。子どもたちは、真剣に聞き入り、平和について考えました。

 感想では、「放射線はとてもおそろしいと思いました。二度と、戦争をしてはいけないと思いました。」など、平和を願う言葉がたくさん述べられました。

 今年6月23日、沖縄慰霊の日に朗読された平安名 秋さんの詩も朗読しましたので、紹介します。

平和を願う日 読み聞かせの様子 平和集会 感想発表

平和集会 感想発表2

『今、平和は問いかける』

夏6月

溶けかけたアイスを手に 走り出す

緑萌ゆる この島の昼下がり

 

礎(いしじ)に刻まれた「兄」に

まるであの日のように

そっと触れるおばぁの涙は 陽炎が登る摩文仁の丘に

ただ果てしなく広がっていく

 

その涙は体を包み込み

私を「あの日」へといざなう

 

限りないこの空は 何を覚えているのだろう

涙に満ちたおばぁの瞳は 何を語りかけているのだろう

 

78年前のあの日 あの時

かけがえのない たったひとつの命が

憎しみと悲しみの中で 散っていった

 

名も無き赤子の

微かな かすかな泣き声は

震える母の手によって

冷たく光の無いガマの中で 儚(はかな)く消えていった

 

幾多もの砲弾が

紺碧の海を黒く染める鉄の嵐となって この島に降り注いだ

 

戦争が起きる前  そこには日常があった

 

私たちと同じように 

原っぱを駆け回り 友だちとおしゃべりする

みんなで温かいご飯を食べ

時には泣き 時には笑い 時には「ありがとう」と伝える

 

そんな今と変わらない日常が

平和が そこにはあった

 

平和は不確かで もろく崩れやすい

いつもすぐそばにあるのに いつのまにか消えていく

 

おばぁの涙は

摩文仁の丘に永遠(とわ)に灯る平和の火は

今、私たちに問いかける

 

平和とは何かを  私たちにできることは何かを

 

私は過去から学び  そして未来へと語り継いでいきたい

おばぁの涙を 沖縄の想いを

 

かえがえのない人たちを  決して失いたくはないから

 

今日も時は過ぎていく  いつもと変わらずに

 

先人たちが紡いできた平和を  次は私たちが紡いでいこう

 

そして世界に届けていきたい

平和を創り 守っていく

この沖縄の「チムグクル」を