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「なんで勉強しなきゃいけないの?」児童と考える学力向上会議(本質観取・哲学対話)

「なんで勉強しなきゃいけないの?」児童と考える学力向上会議(本質観取・哲学対話)


学校運営協議会委員の皆様と本校の職員、さらに、耶馬溪中学校の教頭先生、中津市教育員会からは田代指導主事をお招きして、「なんで勉強しなくてはいけないの」のテーマで、本質観取(哲学対話)を行いました。

参照
NHK for School  Q~こどものための哲学 「なんで勉強しなきゃいけないの?」

「なんで勉強しなきゃいけないの?」の問いに、子ども達は
・将来のため
・大人になって役立つため
と、答えました。

〇勉強して得したこと’(役に立ったこと)
そこから、2つのグループに分かれて、大人も一緒に「勉強して得すること」について自分の思いを出したり、それぞれの考えに対して質問をしました。

・勉強すると知識が広がるので、将来の夢が広がる。
・新聞やニュースを見ていた時、その内容がよくわかる。
・英語がしゃべれると、いろいろな国の人と話せたり、相手の気持ちがわかるようになる。
・国語が苦手。本を読んだらいいと言われたので、今は好きな本を読んでいる。
・サッカーが好きで、将来サッカー選手になりたいならな、英語や国語を知っている方かいいかな。
・本当はもっと勉強したかったけど、家の事情でできなかった。手に職を身に着けるように努力した。今の子ども達が勉強ができることがありがたいことだと思う。
・子どもの頃は勉強しないと先生に激しく怒られた。だから、勉強はしなければならないものと思っていた。おかげで勉強はできることで自信につながった。
 ↑なんで、昔の先生はそこまで厳しく指導したのかな? 子ども達に力をつけたかったからだろうね。だから、放課後とかはよく遊んでくれたり、きれいな字の書き方を教えてもらった。

<まとめ>
 ①勉強は将来の可能性を広げる
 勉強をすると知識が増え、将来の選択肢や夢が広がります。また、新聞やニュースの内容が理解できるようになり、社会の出来事に関心を持つきっかけにもなります。
 ②人とのつながりを豊かにする
 英語を学ぶと、海外の人とコミュニケーションが取れるだけでなく、相手の文化や気持ちを理解する手助けにもなります。好きなことと勉強を結びつけることも大切です。例えば、将来サッカー選手になりたいと思ったら、英語や国語を学ぶことで、海外の選手や監督と話したり、チームの戦略を深く理解したりできるようになるでしょう。
 ③自信につながり、人生を切り開く力になる
 勉強は、必ずしも楽しいことばかりではないかもしれません。昔は厳しく指導されることもありましたが、それは子どもたちに力をつけさせたいという先生の思いがあったからです。そのおかげで、勉強ができることが自信につながったという経験もあります。また、子どもの頃に勉強したくてもできなかったという人にとっては、勉強は自らの力で人生を切り開くための大切な機会です。勉強できる環境にあることは、とてもありがたいことだと言えるでしょう。


〇やる気スイッチの入れ方
「そんなに、得をする勉強なのになぜやる気が起きないのかな。どうしたらやる気が起きるかな?」という、質問をしました。

2人の子どもは
・工夫してやったとき
・ご褒美がもらえたとき

次に、大人の参加者に「どんなときに勉強のやる気がでましたか!これまでの経験を教えてください」という質問をして、それぞれのやる気スイッチについて出し合いました。
・いい意味でライバルがいた。(あの人に負けたくいないという思い)
・がんばって成績があがったとき
・難しいことができたとき。
・納得してわかったとき。
・いろいろな国の人と話したとき。もっと話したいと思った。
・何かの資格や免許を取りたいと思ったとき(絶対に保母さんになりたい!!)
・教え合ったり学び合ったりするとき。だから、学校でみんなと勉強するのがいい。

<まとめ>
①達成感や成長を実感したとき
 努力が報われたと感じることで、次のやる気につながります。特に、難しい課題をクリアしたり、苦手なことを克服したりしたときに得られる達成感は、大きなモチベーションとなります。

②他者との関係や目標が生まれたとき
 ライバルの存在は競争心を刺激し、お互いを高め合うきっかけになります。また、将来の具体的な目標(例:保母さんになる、外国の人ともっと話す)ができたとき、その目標達成のために勉強が必要だと感じ、やる気がわいてきます。友人と教え合う経験も、自分の理解を深めると同時に、他者との協調性を育むことにつながります。

③工夫や好奇心を持ったとき
 ただ与えられた課題をこなすだけでなく、自分なりにやり方を工夫したり、好きな分野からアプローチしたりすることで、勉強自体が楽しくなり、やる気が湧いてきます。(やり方を任せられる)

④ご褒美を得られたとき
 何か物を買ってもらうだけでなく、結果だけでなく、努力を認められたり、ほめられたりするとやる気につながりますね。


〇授業の「まとめ」
日頃はあまり考えたことない「勉強」について、深く考えたことで以下のことがわかりました。

「勉強」は単に知識を増やすだけでなく、将来の可能性を広げ、人との関係を豊かにし、そして自分自身の自信や生きる力を育むもの。だから、勉強した方がいい。