今年の夏はカブトムシとともに
今年の5月下旬に、おはなしの広場(読み聞かせ)に来てくださっている猪俣正明さんからカブトムシの幼虫をいただきました。シイタケの原木の枯れ木にカブトムシの幼虫がたくさんいたので、4つの大きな箱に入れて持ってきてくださいました。
早速校長室の前の廊下で飼い始めることにしました。お世話は、水を霧吹き状にして土の表面が湿る程度にあげるだけです。これなら子どもでもお世話ができるので、お世話係を募集しました。もちろん、お世話した子どもには見事カブトムシが成虫になった暁にはプレゼントすることもお知らせしました。私が子どもだったら雌だけもらっても悲しいので、雄1匹と雌1匹をセットでプレゼントすることにしました。すると、なんと52人もの有志がお世話係に手を挙げました。成虫になった順番にプレゼントするために、くじでもらう順番も決めました。
4つの箱のうち、なぜか一箱だけ幼虫が地面からたくさん出てくるようになりました。水分が足りないのかと思い、水をたくさんあげるようにしましたが、一向に変わりません。心配していたところ、別府教育事務所の学校訪問でお見えになったお客さんからアドバイスをいただきました。幼虫が地面から出てくるのは、土の中の人口密度ならぬ幼虫密度が高すぎて、これからサナギになるためのエリアを作るのに場所が足りなくて地上に押し出されるとのことでした。幼虫数に比べて土が少なかったのです。すぐに土を増やして少しでも幼虫密度が下がるようにしました。
「子どもたちのお世話」と「土を増やしたこと」と「休みの日に水やりに出勤した私の献身的な努力?」により、一学期末から少しずつカブトムシの成虫が産まれ始めました。夏休みに入りさらに順調に成虫が産まれてきました。くじで決めた順番どおりに電話して、子どもたちに取りに来てもらいました。結局、全部で22匹のカブトムシが誕生しました。雄が11匹、雌も11匹でした。つまり、11人の子どもたちにカブトムシをプレゼントすることができました。テレビのニュースでたまたま見ましたが、雄は800円、雌は400円で販売されていました。11人の子どもたちにはいいプレゼントになりました。しかし、残りの41人の子どもたちは・・・。
2学期になってから、41人の子どもたちには私から丁重にお詫びの手紙をお渡したところです。
今年の夏はカブトムシに始まり、カブトムシに終わった思い出深い夏になりました。
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