【校長コラム No.25 正直】
あなたは正直な人ですね.これは,多くの場合,ほめ言葉です.あなたは正直過ぎる人ですね.これは,どうでしょうか.正直過ぎるというのは,円滑に物事を進めるうえで,言わなくてもよいことまで言っている,融通が利かないということらしいです.融通とは何でしょうか.調べてみました.必要に応じて自在に処理すること.正直過ぎると言われる人は、自在に処理できていないということのようです.何かの行動に対して、なぜそういうことをしたのかと聞いてくる人がいます.自分の気持ちや考えとその行動をした理由を丁寧に話すと,十中八九,その人は怒り出します.この人は,理由を聞く形態をとっているだけで,実際にはただただ謝罪を求めているだけだったりします.こういうときに,正直過ぎると,エネルギーが無駄になりますね.それこそ,正直に,謝れと言ってくれるとわかりやすいのですが.正直過ぎるという言い方は最近の厳しいコンプライアンスを受けた言い方でしょうか.以前は,馬鹿正直と言っていました.「馬鹿正直」は広辞苑にも載っていますので,使用しても問題はないはずです.愚直.やっぱりほめ言葉ではありませんね.本音でわかりやすい世の中がいいと思うのは,私だけでしょうか.