2学期末授業参観 ― 人権を見つめて ―
12月6日(金)は、ご多用のなか、2学期末授業参観・学級懇談会にご出席いただき、ありがとうございました。
この日は全校一斉に人権授業を行い、各学年で人権に関わるさまざまな学習に取り組みました。

1年生「『おとこ』『おんな』について考えよう」
「髪が短いのは男の子みたい?」「泣くのは女みたい?」といった日常にある“思い込み”について話し合い、だれに対してもやさしい心で接することの大切さを学びました。

2年生「友だちと仲よくするために大切なことは何だろう」
はじめは「こらしめよう」と言っていた森の動物たちが、なぜ考えを変えたのかを想像し、自分たちの生活に引き寄せて友だちとの関わりを見つめ直しました。

3年生「うわさについて考えよう」
うわさが広がるとどんな気持ちになるのかを想像し、相手を大切にするために自分にできることを考えました。事実を確かめることや、どのように行動すればよいのかについても意見を交わし、よりよい関わり方を学びました。

4年生「『かたち』になったバリアフリー・『こころ』のバリアフリー」
身近にあるバリアフリーの工夫を知るとともに、相手の立場に寄り添う“心のバリアフリー”について考えました。

5年生「ゆかりのアイコン(著作権・肖像権)」
インターネット時代を生きる上で欠かせないルールとして、作品や写真には権利があることを学び、情報の扱い方について理解を深めました。

6年生「修学旅行で学んだこと」
修学旅行で学んだことを振り返り、感じたことや伝えたいことを発表し合うことを通して、いのちの尊さや平和について静かに向き合いました。
全体会では、先日実施したスクールロイヤー(弁護士)による「いじめ予防教室」にふれ、私からもいじめに関するお話をさせていただきました。
最新の調査によると、小・中学校の9年間で「いじめをしたことがある」と答えた子どもも、「いじめをされたことがある」と答えた子どもも、いずれも9割近くにのぼることが分かっています。これは、自分の子どもが被害者にも加害者にもなりうる現実を示しています。
現在起こっている多くのいじめは、加害者側にとっては「ただ、いじっただけ」「そんなつもりじゃなかった」と軽くとらえられている場合が少なくありません。しかし、ここで保護者の皆様と共有したいことが二つあります。

一つ目は、いじめは一つひとつは些細に見える行為であっても、コップに水が一滴ずつ溜まっていくように、やがてはあふれ出すほどの大きな苦しみになるということ。
二つ目は、そのコップの形や大きさは、他人からも見えず、自分でも気づきにくいということです。
だからこそ、相手の気持ちを想像し、思い込みにとらわれずに関わることが大切だというお話をいたしました。
これからも保護者の皆様と「協働」しながら、いじめの未然防止や早期発見・解決に向けた取組を進めてまいります。
