わたしとあなたの“ちがい”に気づく ― 第1回人権集会開催 ―
6月20日(金)、今年度第1回目となる人権集会を開催しました。
高瀬小学校では、1997年に第31代校長・熊谷洋一郎氏の発案により、「いじめや差別をなくす高瀬っ子子ども宣言」が制定され、今日まで大切に受け継がれています。
今回の集会では、その中の一文「自分がされていやなことは、人にはしないようにします」について、子どもたちが縦割り班で意見を出し合い、考えを深めました。

話し合いの中では、「悪口」や「暴力」といった、時代を問わず“されて嫌なこと”として挙げられる意見が出る一方、「さわられるのがいや」「あおるのをやめてほしい」など、近年ならではの言葉も聞かれました。なかには、「自分は気にならなくても、相手によっては傷つくことがある」といった気づきもあり、子どもたちは“ちがい”を理解しようとする姿勢を見せていました。
本校では、すべての児童が「こころのファイル」を持っており、入学時から人権に関する学びを継続的に記録しています。6年生の教室で、1年生の頃に立てた目標を読み返す場面もあり、「なにがあったのという」「あそぼうという」など、低学年の頃から他者を思いやる気持ちが育まれてきたことが伺えました。
こうした学びの積み重ねをとおして、子どもたちが互いの違いを認め合い、誰もが安心して過ごせる学校をめざして、これからも人権教育を推進してまいります。




「あおる」ってどういうこと? 〜言葉の奥にある気持ちを考える〜
近年、「あおる」という言葉を子どもたちの会話の中でもよく耳にするようになりました。
この「あおる」とは、友だちをからかったり、わざと怒らせるような言動をとったりして、相手の反応を面白がる行為を指すことが多いようです。一見すると軽い冗談のつもりでも、受け取る側にとっては傷つく言葉や態度になりかねません。たとえば、「ドンマイ」といった励ましの言葉であっても、使い方や場面、そして表情や口調によっては、相手をからかっているように受け取られてしまうこともあります。
そのため、私たちは言葉そのものにとどまらず、表情や声のトーン、態度といった非言語的な要素も含めて、丁寧に指導していくことが大切だと考えています。子どもたちが、お互いの感じ方の違いに気づき、思いやりのある関わり方を学んでいけるよう、今後も継続して取り組んでまいります。