着衣泳 ― 水から自分の命を守るために ―
7月16日(水)、6年生が着衣泳の学習を行いました。
水から自分の命を守ることは、水泳学習における大きな目的の一つです。現実に起きる水の事故の多くは、河川などで衣服を着たままの状態で発生しています。そのため、着衣での水泳指導では、普段の水着での泳ぎとは異なる動きにくさや水の抵抗の強さを実際に体験し、万が一のときに落ち着いて行動できる力を育てることを目的としています。
学習は、以下のような活動をとおして行われました。
水の事故が自分たちの身近な場所でも起きていることを知り、「命を守る」ためにどのような行動が必要かをスライドを見ながら学びました。
服を着たまま水に入ることで、思うように動けないことや体が重くなることを体験しました。また、水の流れに逆らって動くことの難しさも実感しました。
衣服を着た状態で、呼吸を確保しながら体の力を抜いて水に浮き続ける「背浮き」に挑戦しました。「浮いて待て」を合言葉に、救助を待つときの基本姿勢を学びました。運動靴が浮きの役割を果たすこともあるという気づきもありました。
身近な浮き具となるペットボトルを使い、どの位置で抱えると浮かびやすくなるかを腹の上や胸の上など、持ち方を変えて確かめました。また、おぼれている人に空のペットボトルを投げ入れる練習も行いました。この活動をとおして、「決して自分から川に入らないこと」「ペットボトルに少し水を入れると遠くまで飛ばしやすくなること」など、安全のために大切なことを学びました。
衣服を脱ぎ、着衣のときと泳ぎやすさを比べました。水着では体が軽く感じられ、自由に動けることを実感したことで、着衣状態での泳ぎの難しさや危険性を改めて確認することができました。服を着ているときは、無理に泳ごうとせず、「浮いて待つ」ことの大切さを子どもたちは再認識していました。
ロイロノートを使って学習のふり返りを行いました。
「服を着ているとどれだけ泳ぎにくいか分かりました」「おぼれたら『浮いて待て』をしようと思いました」「子どもだけで絶対に川に入らないようにしたいです」など、自分の体験をもとに、命を守るための行動について改めて考えることができました。








