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つぼみのように、ふくらむ学び

つぼみのように、ふくらむ学び

1年生の国語の時間、今日は「ひらがなの『あ』」の練習から始まりました。文字の練習が早く終わった子どもたちは、塗り絵に取り組みます。塗り絵では、線からはみ出さないように色を塗ることを意識します。これは、鉛筆を思い通りに動かす「運筆力」を高める活動であり、文字を書く力にもつながっていきます。また、静かに集中する時間が生まれることで、教室全体が落ち着いた雰囲気に包まれています。

その後、はじめての説明文『つぼみ』の学習に入りました。これまで親しんできた物語とは異なり、「ものの様子や特徴をくわしく伝える」文章のしくみにふれる、新しい学びです。

授業ではまず、挿絵のない拡大文章だけが提示されました。「これは、なんのつぼみでしょう。」という問いだけが赤く囲んで何度も繰り返される構成に、「しつこい!」と笑い声があがる一幕もありましたが、子どもたちはその問いかけにどんどん引き込まれていきました。

そこに、先生が用意した7種類のつぼみの写真を提示。文章に登場するのは3種類のつぼみですが、提示された写真は7種類。ここにも先生の工夫があります。「クイズみたい!」と子どもたちは大喜びで、真剣な表情に変わっていきました。

「『さきがねじれたつぼみ』とあるから、これです!」――一つのめ朝顔のつぼみは、全員の意見が一致しました。しかし、二つめの「おおきくふくらんだつぼみ」では意見が二分します。なぜなら、大きくふくらんだつぼみが写真の中に二つあったからです。

そのとき、ある子どもが「ヒントがある!」とつぶやきました。そのひと言をきっかけに、子どもたちは再び文章をじっくり読み返し、そこに隠されたヒントを見つけ出そうとしていました。

写真を見る人、文章を読む人、それぞれが役割を担いながら協力して答えを導いていく――そんな活動をとおして、子どもたちは「ともに学ぶことの楽しさ」と、「言葉を手がかりに考えるおもしろさ」を味わいはじめています。