
校内研究

<研究主題>
互いの考えのよさを認め合い、共に学び合う児童の育成
~みんなでしんけんに学ぶ楽しさを感じる授業をめざして~
1. これまでの研究の経過と主題について
これまでのキャリア教育の実践研究から、人やものや社会と出会い、他者や地域とのつながりを深めることにより、自己を発見したり、自己の在り方を再認識したりすることができた。
しかし、一方では、○「はいはい」と元気よく手を挙げるが、自分の発言の後は友だちの発言を聞いていない子、○手遊びしたり私語をしたりする子、○黙ったまま下を向いている子、○自分の考えだけに固執し白か黒かという聴き方しかできない子...など自分の思いだけで行動する姿も浮き彫りになった。
そこで20年度からは、「困難に直面した子どもが周りの友だちに援助を求め、その要請に誠意をもって応える」また「友だちの考えを受け止め、自分の考えとつなげたり比べたりしながら、思いや考えを返していく」など、子どもの学び合う姿に焦点を当てて研究を進めてきた。21年度までの研究では、学び合いの基礎となる「聴き合う」授業を研究の中心にすえた。
22年度からは、2年間の研究を引き継ぎつつ、みんなで学び合うこと、みんなでしんけんに学習に取り組むこと、そしてそこから生まれる「仲間意識」「認められた存在感」「達成感」「成就感」・・・といった学ぶ楽しさを感じる授業をめざすために、サブテーマを「みんなでしんけんに学ぶ楽しさを感じる授業をめざして」として研究を進めている。
2. 研究の内容・進め方
昨年度まで研究を進めてきて、「まちがいをいっても大丈夫」「なんでも言っていい」という、自由に自分の思いを出し合える雰囲気、「知りたい」「わかりたい」という気持ち、友だちの考えを「わかろう」「認めよう」とする姿や自分の考えを「わかってもらいたい」という姿、みんなで関わっていこうという姿 みんなで学ぶ姿が、子どもたちの中に少しずつ見られるようになってきた。そこで今年度は、友だちの考えをじっくり聴き、その考えのよさを取り入れたり関連づけたりしながら、自分の考えに生かし深めていくような学び合いができる子 しんけんに学ぶ姿をめざして、次のような取り組みを行っている。
<研究内容>
(1) 「自分を受け入れてくれる」という安心感をもたらす、支持的風土のある学級集団づくり
(2) 互いの考えを聴き合い、出し合い、学び合う場、すべての子の学びを保障する場としての、グループ活動(ペア活動)の活用
(3) 子どもの思考の流れを十分考えたうえでの、子どもが「しんけんに向かい合い解決しようとする」ような課題を想定するための教材研究
(4)子どもたちが、友だちの考えをじっくり聴き、その考えのよさを取り入れたり関連づけたりしながら自分の考えに生かし、少しでも深めていけるよう にするための「聴く」「つなぐ」「もどす」という教師の支援
<具体的な取り組み>
*個人テーマをもっての授業実践
*ひとり1回以上の授業公開(全体研・学年部研)
*授業のビデオおこしと、子どもの事実・姿をもとにした授業分析
*互見授業(学年部でのふだんの授業の見合い)
<めざす子どもの姿>
友だちの考えをじっくり聴き、その考えのよさを取り入れたり関連づけたりしながら、自分の考えに生かし、深めていけるような学び合いのできる子に・・・。